CHO細胞HCP検出ELISAキット
CHO-K1細胞株を基にした生物製剤の製造プロセスから宿主細胞タンパク質(HCP)の残留物を検出するために設計されています。キットに用いられている特異的な抗体は,低分子量から高分子量までHCP分子の80%以上を認識および検出できます。このアッセイキットは,CHO-K1発現システムを使用するプロセス開発段階でのHCPの除去効率の分析や,製品リリーステスト(品質管理)に使用できます。
本キットは,ワンステップのELISA法を採用しています。HCPを含むサンプルは,HRP標識のヤギ抗CHO-K1抗体とマイクロタイタープレートにコーティングされた抗CHO-K1抗体と同時に反応し,固相抗体-HCP-標識抗体のサンドイッチ複合体が形成されます。プレートを洗浄して非結合の抗原と抗体を除去した後,TMB基質を十分に発色反応させた後に反応を停止させ,450 nmおよび650 nmでの反応液OD値がマイクロプレートリーダー測定され,HCP濃度が算出されます。
製品特長
- HCPの81%をカバー:2Dゲル/ウェスタンブロットアッセイにより確認
- 高い定量性: 3 ng/mLから100 ng/mLの広い範囲で優れた線形定量性を示します
- 異なるバッファー間においても,同様の検出感度と特異性を示します
バッファーシステム | 20 ng/ml HCP標準サンプルを添加した場合の測定濃度(ng/ml) | 回収率(%) |
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PBS バッファー pH 7.4 / Triton X-100 | 17.9 | 87%-93% |
ヒスチジン緩衝液 pH 6.0 / PS80 | 20.3 | 97%-106% |
ヒスチジン緩衝液 pH 6.0 / スクロースおよび PS80 | 19.4 | 92%-102% |
優れた精度と正確性
3つの異なる濃度(低,中,高)で解析を行い,優れた再現性と精度が確認されました。
再現性 (RSD%, n=4) | 中間精度 (RSD%, n=12) | 正確性 (%リカバリー, n=12) | |
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低濃度 (3 ng/ml) | <16% | 10% | 70%-105% |
中濃度 (12 ng/ml) | <6% | 6% | 92%-114% |
高濃度 (75 ng/ml) | <5% | 4% | 93%-107% |
高感度
最小定量限界である3 ng/mLにおける解析から,良好なS/N比,精度,正確性が確認されました。
平均(n=6) | 範囲(n=6) | |
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S/N 比 | 7.8 | 7.1-8.3 |
精度(%) | 2% | 0%-4% |
正確さ(%) | 95% | 90%-96% |